「アリスの世界展」@高知県立文学館

美術

言わずと知れた名作『不思議の国のアリス』。アリスや作者のルイス・キャロルに関する展示はこれまでも様々な場所で行われているが、実際にそうした展覧会に足を運ぶのは今回が初めてだった。

正直、最初は「わざわざ高知まで旅をしに来てアリスの展示を見なくても…」と思っていて、その後の予定の調整弁として訪れたのだが、これが驚くほど面白かったのでぜひ紹介したい。

「アリスの世界展」@高知県立文学館

高知県立文学館は、高知城がある公園の敷地内の一角にあり、高知ゆかりの文学・作家について資料の保存・展示を行っている。

その守備範囲は、古いところでは紀貫之『土佐日記』、そして自由民権運動の時代に活躍した中江兆民や幸徳秋水ら、現代では宮尾登美子や山本一力などなど…挙げだしたらキリがない、という位に多い。

よもつ
よもつ

『土佐日記』は「日本で初めての日記文学」「紀貫之が女性に仮託して書いたもの」という知識は学校で習って知っていたけど、実際の土佐(高知県)と結びついてなかったから、驚きでした!

そんな文学館が夏の企画展として開催しているのが「アリスの世界展」だ。お馴染みの『不思議の国のアリス』がテーマの展覧会。

高知城の石垣をイメージさせるような堅牢な外観の高知県立文学館と『不思議の国のアリス』…外観と展覧会名だけ見ればミスマッチな気もするが、だからこそ一層気になる。

「アリスの世界展―不思議な冒険の招待状―」

会場:高知県立文学館
会期:2023年7月8日~9月18日
時間:午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
料金:500円、高校生以下は無料

没入感120%!!ワンダーランドを体験できる仕掛けがいっぱい

建物の中に入るまでは、どんな感じだろう?と若干の不安をいただいていたが、2階の展示室に行く階段を上がる瞬間からテンションが上がった!

ウサギがいる!!

ウサギを追いかけるように2階に上がるともうそこはワンダーランド。

会場入口に設置された2つのフォトコーナーはトリックアート仕様

まだ展示室前のロビーにしかいないのに、もうこの世界観。テンションが上がらない訳がない!!

展示は、初版本や世界各国で刊行された様々なアリスの本や資料が展示されている。そうした展示と共に、圧巻なのはアリスの世界を追体験できる仕掛けがたくさんあること。

展覧会の入り口でもらえる「チェシャネコの招待状」という冊子には様々なミッションとアリスの世界を楽しむポイント記されています。会場内の随所に設置されたフォトスポットで出されるミッションをクリアすれば、冊子にシールを貼っていきます。

例えば、下の写真は、ハートの女王のクローケー(ゲートボールのような競技)を体験。フラミンゴを槌に、ハリネズミをボールにして行うこの競技を、ぬいぐるみ使ってチャレンジ!!

ミッションをクリアしたら冊子にシールをペタリ!

大人の私でさえこれだけテンションが上がるのだから、子どもたちはどんなに楽しいだろうと想像するとワクワクする。自分が子どもだったら、もしかしたら大きくなった時に「私は不思議の国のアリスの世界に行ったことがある」と信じたって不思議ではない。むしろそう思い込んでしまえたら最高ではないのか!?

この夏は大人も子供も、夢のような、でも現実のこの”ワンダーランド”に没入してほしい。

「日曜市」でまんぷく!

日曜の朝には高知城のすぐそばの道路で「日曜市」が開催。

元禄3年(1690年)以来、300年以上の歴史を持つ土佐の日曜市。高知のお城下追手筋の約1kmの通りに約300店が並ぶ。野菜・果物、総菜やパンなどはもちろん、金物・打ち刃物・植木なども売られており、地元の人々や観光客で1日に約17000人が訪れる。


開催日:毎週日曜日
※1/1、2と8/10~12は休み

開催時間:午前6時頃~午後3時頃 ※準備・片付け時間を含む。

とくに人気なのは、こんにゃくやみょうがを使った「田舎寿司」、ホクホクの「芋天」など。懐かしいシャリシャリ触感が魅力の「アイスクリン」や「ひやしあめ」もおすすめ。

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