今回は、TOEIC対策本『2カ月で攻略TOEIC L&Rテスト730点!(残り日数逆算シリーズ)』のレビューを紹介します。
実はこのシリーズはtwitterのフォロワーさん(英語を仕事でも使っている方)から勧められた一冊。実際にこの本を使った感想、そしてその結果も含めて紹介します。
本書の使い方、ポイント
逆算シリーズでは、1日ごとの学習分が決まっているのが大きな特徴です。自分で学習スケジュールを立てるのが面倒な人や、あまり勉強時間を確保できない人にも手を付けやすい構成になっています。
このシリーズでは、他にも900点台を目指す人向け、2カ月ではなく3週間で対策するものもあるので、自分のレベル・学習ペース(テストまでの期間)を踏まえてあっているものを選びましょう!
☆900点台を目指す人向けはこちら
☆目標点が730点でも、学習期間が3週間のタイプはこちら
【結果】540点⇒630点の90点アップ
ではまずはこの本を使う前(2022年6月)に受験した時と、使った後(2022年10月)に受験した時のスコアを見てみましょう!
リスニング:70点アップ
リーディング:20点アップ
トータル:90点アップ
目標の700点台には及びませんでしたが、リスニングで飛躍できました。3カ月のうち、約10日は夏休みの旅行で全く勉強せず、日常生活でも朝に本書で勉強しただけでの割には、まずまずの効果があったのではと思います。
実際に使ってみた本書のメリット・デメリット
では、具体的に本書のメリット、デメリットを紹介します。
【メリット】1日のタームが短いので、勉強時間がとりやすい
1日1つのテーマ、例えば「今日はリスニングのパート1の形式」といった構成なので、ページにしたら大体6~8ページくらいです(解答・解説ページ含む)。
1日分の勉強量は問題を解いて答え合わせをするだけなら大体25~30分程度で終わります。忙しい人でも確保しやすく、習慣化させやすいです。私は朝活として1日分を朝ごはんの前に行うようにしました。
1日さぼってしまった分は、翌日に2日分したりして調整しました。1日分の学習量が多くないので、小さな達成感を日々積み上げていくことができ、モチベーション維持にもなります。
【メリット】勉強に飽きない親切な構成
本書では勉強自体に飽きないように、2つの工夫がされています。
①1日のタームは、「walm up」「practice」「finish up」の3段構成
②各タームはリスニング⇒リーディングと交互に構成
1日のタームは、リスニングもリーディングも、「Warm Up」「MENU」「Finish Up」の3構成になっています。
①Warm Up:実際の問題形式を知り、実力を確認する。
②MENU:練習問題1~2題。必ずしも実際の問題形式になっている訳ではなく、問題を解く上での地頭を鍛える。
③Finish Up:最後の仕上げとして再び実際の形式と同じ問題を解く。
この練習問題が、実際の問題形式よりもちょっと難しめに設定されているので、練習問題を経て最後の「finish up」の問題を解くと、最初よりもできるようになっているという仕組み!
そして本書の特徴は、毎日のタームが「リスニング」⇒「リーディング」と交互に学習することです。多くの問題集が、「前半リスニング、後半リーディング」というように、リスニングとリーディングで分けて構成されている中で、本書は初めのページから順々に進めていけば、自然とバランスよく学習できるようになっています。
勉強を始めたばかり、あるいはこれから受験する人は、勉強の仕方(自分に何が分かって何が足りないかを考えること)自体が分からないこともあるはず!勉強の仕方を考える時間のロスをなくし、自分で勉強計画を立てる手間を省き、ストレスフリーで勉強できます。
【メリット】時間配分を身につける(捨てる問題の取捨選択)
リスニング問題は音声に従って答える、リーディングなら指定の時間にタイマーをセットして進めれば、自然と時間配分が身につきます。それにより捨てる問題の取捨選択ができるようになります。
TOEICテストならではのポイントですが、問題量が多く出来なかった問題を引きずるとなし崩し的に解けなくなっていくので、嫌な流れをいかにすぐ断ち切るかが高得点に結びつくと思いました。
実際に10月にTOEICテストを受験した際、一番本書の勉強の効果があると感じたのは、このペース配分と設問ごとに頭を切り替えていくことです。それが結果にも反映されていますが、気持ちを切り替えやすいリスニングの方が伸び率がアップしています。リスニングはある程度テクニックで伸ばせることができるということですね!
一方で、基本の文法力が必要になり、また文章題など前の問題との連続性が高いリーディングの方は、あまり伸びませんでした。
【デメリット】英語力自体はあまり上がらない
本書は、TOEICテストに向けて、すべての問題形式の傾向と対策を行う上では大変有効ですが、一方で基本となる英語力そのものを上げるのには向いていないと感じました。
この対策本を通して実感したこと。それは…
TOEICはいかに英文を読まないか
ということです。TOEICは問題数が多いので、いかに読まずに瞬時に(要点だけ拾って)解答するかがカギとなります。そして本書はそのための訓練を目的としているので、体感として基本読みません(笑)設問に答えられる部分を拾っていく感覚を身につけるので、細かい一文などは意味がぼんやりとしかわかっていなくても大体合ってるということもあります。
この本でインプット(単語を覚える、文法力を鍛えるなど)するのは難しいので、より確実に大幅得点アップを目指すのであれば、他に単語帳や文法書などで基礎力を上げる勉強をした方がいいと思います。
もちろん、本書の問題や解説で出てきたわからない単語をサラッとみてやり過ごすのではなく、それをしっかり復習すれば、インプットの勉強にもなると思います。(私はそこをあまりきちんとしなかったので)
ちなみに私が持っている単語の参考書はこちら
まとめ
逆算シリーズを初めて使ってみましたが、TOEICテスト対策本としては大変使い勝手がいいと感じました。
毎日少しだけ学習時間を確保する「習慣化」に最適で、モチベーションを維持しやすいという点で、お勧めの参考書です。
英語の勉強の習慣をつけながら、慣れてきたら単語帳や文法書でさらに地の英語力を鍛えていけばさらにスコアアップが期待できるのではと思います!
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