s**t kingz Fes 2024 ももたろう(中編)

エンタメ
よもつ撮影

●前編はこちら

3組目:在日ファンク/C&K

「バンド枠」では1日目が在日ファンク、2日目がC&K。どちらもシッキンと楽曲制作してるのでその生パフォーマンスをもちろん披露。ふざけてるようにみせて、いつの間にかしっかり「音楽」してる2組。音楽って「音を楽しむ」ことを体現するようなパフォーマンスだった。

初体験の在日ファンク。「傷、傷…」連呼してるだけなのにむっちゃ楽しい。アクセントの取り方でいつの間にか「ズッキズッキ」ってなるのも、天才過ぎて叫びながら震えた。

C&K は、「みかんハート」の胸がぎゅっと締め付けられる一曲はもちろん、2人の伸びやかな歌声が染み入る。盛り上がる時はとことん遊ぶ。

傷とか京都とか寿司ネタとか…「いろモノ」感満載なのに、めちゃくちゃかっこいい「音楽」になってるのズルい。こんな大人たち、ズルい………。次のライブの予定チェックするやつじゃん。

ブレイクタイム

グッズ会場のディスプレイ

大人の遊びと余裕のパフォーマンスのあとは茶屋で一休み。既に登場したグループの代表者とシッキンチームで、ダンスジェスチャーゲームのコーナー。YouTubeチャンネル「カズキのタネ」で培った進行力を発揮するkazukiさん。書きたいことは数あれど、ここまでしっかり書いたら年内に書き上げられるか分からないので一言。

KEENさん優勝!
RIEHATAさんグッジョブ!
QUICK STYLEさんお付き合いいただいてありがとう。日本のフェスが餅配る文化だと思わないでね。主催がシッキンなもんで多分だいぶ特殊です(笑)

5組目:パワーパフボーイズ

そんなブレイクタイムが終わったら、何やらドピンク衣装の3人が登場。自分たちこそ桃太郎だと主張するのは、ブチアゲポップスターのパワーパフボーイズ。彼らは両日出演。

あのちゃんの「ちゅ、多様性。」やSEKAI NO OWARI「Habit」の振付で注目の3人。このイカツイ可愛さがシッキンフェスに合わないはずがない。オリジナル楽曲「ウチらの勝ち」から始まり、テレビ番組「THE DANCE DAY」でも披露したCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」などブチアゲポップスターの異名に違わないポップでちょっとエキセントリックなくせになるパフォーマンスを披露。

彼らの出で立ち、パフォーマンスに、我らがshojiさんが参戦しないはずがないと睨んでいたら、案の定出てきた。「ももねえ(桃姐)」としてギャル風のshojiさんとOguriさんが登場。女装したshojiさんが出てくることは想定内として、まさかOguriさんもとは思わなかった(笑)。シッキンの中でも特に俳優業に力を入れてる2人の役者魂、いやギャル魂よ!shojiさんの安定(むしろ磨きのかかった)ギャルっぷりは頼もしく、Oguriさんのややメンヘラ的な可愛さでパワーパフボーイズの「ツメカワイイ」をコラボ。5人の強烈なビジュアルとパフォーマンスは5000人の眼と心に焼き付いた。

NOPPO×髙橋海人 スペシャルパフォーマンス

桃太郎のストーリーから外れてNOPPOが海に落ちたという展開に。

そんな彼を助けたのは……髙橋海人。日本を代表するアイドルグループKing & Princeの髙橋海人がこの場にいる。訳が分からない。いや訳はわかる。NOPPOさんが髙橋さんのダンスの師匠であることは様々な媒体で紹介されてきたことだ。いつか共演することはあるかもしれないとは思っていても、まさかこんな形で実現するとは。

登場時は、その静かに表れる演出も相まって、「うおーーーー」という興奮より、何かゾクッとするようなオーラを感じた。キンプリの顔じゃない「ダンサー」もとい「人間」としての髙橋海人の姿だった。そんな海人さんがNOPPOさんと2人きりで踊る世界が永遠のような尊さだった。最初の楽曲のラスト、2人が背中合わせになって互いの肩にもたれかかるシーンは、エモさが臨界点を突破して官能的な艶めかしさすらあった。

披露した3曲のうち、最後のクリープハイプ「二人の間」はカメラワークを駆使したパフォーマンス。NOPPOさんの映像への関心の高さがうかがえる。2人のこれまでの時間と絆の深さを、言葉じゃなくて体で、心で感じた。

初日が終わった時はこの2人のコラボに対して「贅沢」という言葉が浮かんだけど、よく振り返るとあの時感じた気持ちは贅沢という言葉じゃない気がする。贅沢というと、高級レストランでフルコースを食べるような、少し背伸びをして味わう非日常の悦びという感じだけど、2人のダンスはそういうものではなかった。たとえるなら2人が昔通った馴染みの定食屋さんに連れて行ってもらった感覚。お金では絶対に手に入れることのできない「思い出」というプライスレスな宝物をちょっとだけ分けていただいたような感覚だった。

それまでのフェスの空気感とは一線を画した時間を過ごした後は、もう定着した「きびだんごキーホルダーで仲間になる」お決まりの展開が髙橋海人にも容赦なく降りかかる。

ももたろうダンサーズ

手持ちボードの船で出航するも、歌声を聴いたら難破してしまうという魔の境界で人魚達の歌声を聞いてしまう一行。そうして人魚に扮したももたろうダンサーズによるパフォーマンス。

コンテンポラリーダンスのような群舞で艶やかな動きを見せるだけでなく、ヒップホップのテイストも合わさって、妖艶さとかっこよさが融合したももたろうダンサーズの皆さんだからこその振付。

三浦大知

そんな人魚たちの襲来を助けたのが、桃太郎もといシッキンの盟友、三浦大知改め三浦島太郎。

うぉいおい、相手は天皇陛下の前でも歌唱したことあるアーティストだぞ?最近もロケット宇宙に飛ばした男(※先進レーダ衛星「だいち4号(ALOS4)」の打ち上げ時にTBS「音楽の日」の番組コラボのパフォーマンス後に、打ち上げに合わせて手を上げた演出)だぞ??そんなアーティストに小学生のダジャレみたいな設定お願いできるの、ちょっと職権乱用ならぬ「盟友」乱用が過ぎないか?

あと、お願いする方もする方だけど、受ける方も受ける方だぞ?(笑)

それを当然のようにやるあたりが、この5人の良いところなんだよなとつくづく思う。そして歌い出せば、踊り出せば、それまでのワチャワチャから180度+1回転位の振れ幅で最高のパフォーマンスを見せてくれる。

まず第1曲目が「能動」。おいおい、マジかよ。生の「能動」初体験は脳天を撃ち抜かれたような衝撃。「あさイチ」でコラボしていたことからもしかしたら…と思ったらラストでシッキン4人も登場。ふぁぁぁぁぁ!!!!!!すでに喉を酷使していたはずなのに、この5人が揃った瞬間に私の喉の奥がさらに開いた気がする。武道館の時も思ったが、私にはこの5人が揃った時にだけ開く「声帯の向こう側」が確実にある。

続いて「Unlock」シッキンがMVでバックダンサーとして出演した楽曲。バックダンサー時代を知らない私にとっては5人の「Unlock」が見れるなんて、こんなご褒美はない!!

「好きなだけ」は私のタイムラインに流れてくるだいちゃーさんたちが日々悲鳴のような投稿をしていたので、そのステップは知っていたが、生で見ると、爆速で動いている訳じゃないのに理解ができない複雑さで、妖気が漂う。

コラボパフォーマンスは言わずもがなだが、シッキンバンドによる生音での「Pixelated World」や「Blizzard」は歌声、音楽(バンドサウンド)、ダンスの三要素がそれぞれ際立って感じられて「三位一体とはこういうことか」と、この時強く感じた。

後編に続く)

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